ゴルフ世界選手権シリーズ/ブリジストン招待で松山選手が
完ぺきな強さで、アメリカツアー5勝
目を挙げる快挙を見せてくれ、
各種メディアで大々的に取り上げられています。
新聞は勿論、ネット上でもたくさんの
記事で紹介され、各記事の投稿欄もフ
ァンからの賞賛の嵐でした。
試合の詳細については、ゲップが出る程、いろんな記事で紹介されていますので、
本編では、違った視点で松山選手の活躍をご紹介しようと思います。
目次
■ 投稿欄のファンのコメントが秀逸だった
優勝が決まった後、ネットで速報を見ているとき、
投稿されたファンの一言に胸を打たれました。
「松山プロの活躍が、日本のゴルフ業界活性化につながれば良い」
というコメント。
低迷する国内ゴルフ業界がを松山選手の活躍を契機にして、
復活・活性化して行く。
そんな願いが込められたゴルファーのコメント。
ゴルフ業界にたずさわっているものとして、筆者はそのコメントを見て、
同じことを考えているゴルファーがいると、
まるで同士に出会ったような、嬉しい気分になりました。
また松山選手も、全英オープンのときの取材で
「自分の活躍で、応援してくれる人や見に来てくれた人が喜んでくれたり、
誇らしい気持ちになってくれるように頑張る。
そして、日本のゴルフ界が元気になれば良い」
という趣旨のコメントを出していたという記事を思い出し、
松山選手は、日本のゴルフ業界全体のことを考えてくれているんだと
あらためて、松山選手の意識の高さに驚いています。
マイナースポーツの選手が活躍した時、
「自分の活躍で競技を知ってもらいたい」
という趣旨のコメントを見るたびに、
なんて健気な若者だ!
これぞ、スポーツマンといつもうれしくなる筆者。
松山選手は、自分の活躍がどれほど、日本のゴルフ界に大きな影響を
与えるかを分かったうえでのこの発言。
なかなか、25歳の若者でここまでの発言をする人はいないでしょう。
感服!!!
■ なぜ、松山選手やファンのコメントに感激したのか
国内ゴルフ産業の実態は?
国内のゴルフ業界は、縮小の一途をたどっているのを
筆者もヒシヒシと感じざるを得ないことが身近に起きました。
筆者のゴルフ練習場は、入場者数は横ばい状態。
増えもしないが、極端に減りもしない。
本当にこのゴルファーが減っている状況の中で有難いことですが
ただ、毎日来られるお客様は、シニアの常連客がほとんど。
何日か見ないと、病気になったんじゃないかとうわさ話になるほど、
濃い~繋がりで、この常連客が少なくなるとどうなるんだと
考えさせられる状態。
そんな折、練習場オープン時から、付き合いのあったゴルフショップが
閉店したと連絡がありました。
市内では、唯一の独立ショップで大手メーカーも一目置くほどの売上を
誇っていたショップだっただけにショック。
それに合わせたように、地域で一番集客力のあった、大手ゴルフショップの閉店も決定。
個人ショップを苦しめた大手ショップもほぼ同時期に閉店とはなんとも皮肉。
(小売り業界で郊外の大型店が増えて、中心部の個人商店や商店街が衰退していったのと
同じ現象が起きていると感じています。)
以前は、ショップに行くと顔見知りのお客さんが必ずいて、
ゴルフ談議に華が咲いたものでしたが、
近ごろは、ショップで商品を確認して、ネット通販で購入。
このパターンが定着して、個人ショップを維持していくのは、
ほんとに難しいことになっています。
そんな状況ですから、当然、メーカーも苦しんでいます。
ダンロップやブリジストンをはじめ、各ゴルフメーカーは軒並み業績ダウン。
■ だからこそ、今、スーパースターの出現が待ち望まれる!
松山選手がパターを変えていました。
スコッティキャメロンのピン型から、テーラーメードのマレットタイプに変更。
ドライバーも昨季、スリクソンからキャロウェイのビッグバーサーに変更して、
ゴルファーに大反響を与えました。
長年、キャロウェイマニアの筆者は、ドライバーが飛ばなくなったのを
クラブのせいにして、キャロウェイマニアをやめるつもりにしていました。
ところが、松山選手がビッグバーサーを使い始め、飛距離が飛躍的に伸びたのを
目の当たりにして、やはり、「キャロは良いんだ」と確信して、
キャロマニアにとどまっています。
「一人の突出した能力を持つ選手が出現すると、その選手に合わせて、
業界全体が大幅に進化する」
といわれています。
古くは、ジャンボ尾崎や青木選手。
ジャンボ軍団やジャンボアーミーがゴルフ場にあふれていました。
まさしく、一人の突出して技能の持ち主に合わせて、業界が進化するを
体現していました。
マレット型が入らないから、ピン型にしようかと迷っていた人。
「止めたほうがいいですよ」
あの松山選手が選んだパターがマレットタイプですよ。
これから、テーラーのマレットパターを持つ人が増えるでしょう。
D、ジョンソン、ジェイソン・ディー、セルジオ・ガルシアが
テーラーのスパイダーパターを使ったことで、
レッドスパイダーの人気が爆発し、世界中のゴルファーに引っ張りだこ。
松山選手もそれぐらい、影響力のある選手になっていくのは、確実です。
だからこそ、国内メーカーは、頑張って良い製品を作り、
松山選手をはじめ、トッププロに使ってもらえるようにしなくては
いけませんね。
■ まとめ
松山選手の、
「ゴルフでの活躍を通じて、日本に皆さんに喜んでいただき、
それで、日本のゴルフ業界が活性化されればうれしい。」
なんとも、泣かせてくれるコメントです。
国内ゴルフメディアは、女子プロのファッション一色の報道ばかりで、
純粋にゴルフを競技として愛しているファンは、うんざりしている人も
多かったでしょう。
野球にしても、サッカーにしても、海外の超一流のプレーを見ると
残念ながら、国内のプレーが見劣りするのは仕方がないことです。
それだけ、ファンの競技を見る目が肥えたということ。
谷原選手が、今回の開催コース/ファイヤーストーン㏄を
「和合より、1000ヤードも長い、ありえない」
と感想を漏らしていたという記事を見た時、
国内屈指の難コースとして有名な和合㏄がなんだか、
女子プロのトーナメント会場のように感じてしまいました。
それだけ、海外と国内のゴルフ環境が違うということの証明。
松山選手に続き、世界で羽ばたける選手を育てていくためには、
世界基準の厳しいゴルフ環境をジュニア選手に与えていく必要があります。
女子プロは、宮里藍ちゃんに憧れた世代が今、まさに花開き始めました。
男子も松山選手の活躍に憧れる子供たちが増えていくことでしょう。
その子供たちがしっかり、世界基準のゴルフを体験できる環境を
つくっていくことが必要だと痛感しています。
松山選手、有難う!
シニアゴルファーも頑張ります!