8月26日、ジャカルタ・アジア大会女子マラソンで野上恵子選手が銀メダルを獲得。
前日の男子、井上大仁選手の金メダルに続き、長崎の企業チーム所属選手が連日の活躍で
さぞかし、地元長崎は盛り上がったことでしょう。
8/26日は、東京五輪マラソンの出場権を争うもう一つ重要なレース”北海道マラソン”が開催されています。
その北海道マラソンで初出場で優勝を飾り、一躍マラソン界注目の的に躍り出たのが、トラック女王の才媛、鈴木亜由子選手です。
くしくも同じ日に両選手の活躍があり、酷暑が予想される東京五輪マラソンの出場権争いに
これから、注目が高まってくるのは、目に見えています。
そこで、今回は、東京五輪の出場権を争う、女子マラソン選手の現状を調べましたので
ご紹介してみます。
暑さを克服した野上・鈴木両選手は、夏マラソンでも十分勝機があることを証明しました。
筆者は、もしかすると、五輪のメダルも期待できるのではとワクワクしながら、本文を書いています。
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目次
マラソン五輪代表枠は3つ
五輪や世界選手権の選考については、これまで基準があいまいと大会ごとにいろいろ、もめてきたこともあり、東京五輪の出場枠は、新たな選考方法が採用されています。
選考方法は、日本陸連が定めた、MGC(マラソングランドチャンピョンシップ)で2枠が決まり、MGCファイナルチャレンジの選考レースで1枠が決まる。
このように、選考レースの結果で代表を決める選考過程を”見える化”したことで、
みんなが”納得する代表選考になった”と思った方も多いのではないでしょうか?
詳しい選考方法は、下図をご覧ください。
※ちなみにこのMGCでの選考方法を決めたのは、瀬古利彦さんです。
出典元:日本陸上競技連盟公式サイト
(※)MGCファイナルチャレンジにおいては「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」を突破した記録最上位の競技者を MGCファイナルチャレンジの全指定競技会終了時点において、即時内定とする(ただし、MGCシリーズに出場(完走)、又はMGCの出場資格を有することが条件)。前記を満たす男女それぞれの競技者がいない場合、MGC2位又は3位の競技者を内定とする。
野上恵子・鈴木亜由子、MGC出場権への思惑
図でわかるように、選手たちはまず、指定されたレースで選考基準をクリアして、MGCへの出場権を取得しなければならないわけです。
野上恵子選手は、2018年名古屋ウィメンズマラソンでの日本人3位の実績で、既に出場権を保有しています。
一方、鈴木亜由子選手は、マラソン初挑戦ですから、当然、出場権はなく、今回の北海道マラソンが最初のチャレンジでしたが、見事に一発で獲得を決めました。
野上選手は、MGCの出場権を既に保有しているため、真夏のマラソンを体験するためにアジア大会出場を選択。
鈴木選手は、暑さに強いことをアピールすることと、MGC出場権をかけてレースに挑む。
目的は違いながら、両選手とも暑熱のマラソンでも強さを見せ、存在感を十分に、見せつけ、良いアピールになりました。
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女子マラソンMGCファイナリスト(出場権既得者)
8/26日北海道マラソンで鈴木亜由子選手がMGCファイナリストになり、
現時点では、7名が確定しています。
女子 | |||
---|---|---|---|
名前 | 所属 | 自己ベスト | 出場権を獲得した大会と記録 |
前田穂南 | 天満屋 | 2:23:48 | 北海道マラソン2017 1位(2:28:48) |
松田瑞生 | ダイハツ | 2:22:44 | 第37回大阪国際女子マラソン 1位(2:22:44) |
安藤友香 | スズキ浜松AC | 2:21:36 | 第37回大阪国際女子マラソン 3位(2:27:37) |
関根花観 | 日本郵政グループ | 2:23:07 | 名古屋ウィメンズマラソン2018 日本人1位(2:23:07) |
岩出玲亜 | ドーム | 2:24:38 | 名古屋ウィメンズマラソン2018 日本人2位(2:26:28) |
野上恵子 | 十八銀行 | 2:26:33 | 名古屋ウィメンズマラソン2018 日本人3位(2:26:33) |
鈴木亜由子 | 日本郵政グループ | 2:28:32 | 北海道マラソン2018 1位(2:28:32) |
持ちタイムでは、ユニーク”忍者走りで有名な安藤友香選手”が一番ですが、
現在最も勢いがあるのは、大阪国際女子マラソンで優勝した”松田瑞生選手”ではないかと、
筆者は感じていますが、皆さんはどう思われますか?
安藤友香選手のことは、こちらの安藤友香、忍者走りはユニークだが理にかなった走法で詳しく紹介しています。
よろしければ、こちらの記事もご覧ください。
まとめ
現時点でMGCファイナリストは7名しかいません。
これから、実業団の有力選手たちが、どんどん選考レースに出場して、東京五輪の出場権を目指してくるのは、間違いありません。
それでも、32歳と遅咲きのファイナリスト野上恵子選手の粘りある走りと、
鈴木亜由子選手のトラックで鍛えたスピードと、北海道マラソンで見せた距離や暑さへの対応力が、
酷暑の東京五輪で花開くような気がしているのは、筆者だけでしょうか?
これから、熾烈な出場権をかけた、女子マラソン選考レースから、益々、目が離せなくなります。
しっかり、応援しながら、両選手が東京五輪の出場切符を手に入れることを期待しながら、
本文を終わりにします。