心房細動のカテーテルアブレーションを受けて丸2年を経過。
筆者が手術を受けたのが2016年7月28日。
先日、家内から「7月25日は大学病院の検査日ですよ」と教えられ、確認すると確かに一年ぶりの検診日になっています。
術後毎月1回は、かかりつけドクターの検診をうけているので、ドクターに大学の検診は受けたほうが良いかと尋ねると、思いがけずの答えが、
「受けなくても良いけど、気休めにはなりますよ」で、受けてきました。
筆者は、心房細動やカテーテルアブレーションなるものが、特殊なものであり、一般的には知られていないものだとばかり思っていました。
ところが、かかりつけの病院や手術を受けた大学病院でも、受診者は一杯で、身近な人でも治療を受けている方が多く、改めて、心房細動はシニアに多い疾患だと思い知りました。
今回の記事では、心房細動やカテーテルアブレーションを受けようかと悩んでいる方もたくさんおられるようなので、筆者が実際に手術を受けるまでのイキサツと経過を書いてみます。
少しでも悩んでおられる方の参考と励ましになれば良いのですが。
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目次
心房細動が動悸息切れの原因だった
心房細動と診断されたのは、高血圧の治療を受けている時でした。
数年前から、寝ているとき、急に呼吸が苦しくなり、心臓が早鐘のように脈打つことがありました。しかし、飛び起きて、深呼吸を繰り返し、水を飲むと、うそのように治まります。
はじめは、数か月に1回あるかくらいの頻度でしたから、そんなに気にもせず、寝ているときに息が止まる、無呼吸症候群だろうと簡単に考え、複式呼吸や寝る前に運動して、ぐっすり眠ることを心がけていました。
ところが、そのうち、階段の上り下りのとき、ゴルフや体を動かすたび、息切れや動悸を感じるようになり、寝ているときの症状もだんだん増えてきました。
そうこうしているうちに、毎年受けている健康診断で高血圧の治療が必要と言われ、知り合いの病院で、血液サラサラと降圧剤の投薬治療を受けることになります。
病院・薬嫌いの筆者は、これまでは、病院にかかったことも少なく、かかりつけの病院も決めていませんでしたが、高血圧の治療では、投薬剤は1か月分までと決まっていました。
だから、薬がなくなると、月に1度は、病院に通うことになり、必然的にかかりつけの病院になるわけです。
どこが痛い、どこの病院が良い、あのドクターは○○。そんな話で盛り上がります。
筆者は、何んでみんな、そんなしょっちゅう、病院に行くんだろうと思っていましたが、その謎が解けました。 単に、薬を貰いに行ってたんですね。
24時間心電図は役にたつ
高血圧治療を始めた当初。
ゴルフ仲間やスポーツクラブに通う人たちが、トレーニングやウオーキングを始めて血圧が下がったなどと体験談や自慢話を聞かせてくれます。
運動やスポーツで体を動かすと血管が広がり、血圧が下がる。
健康を気にかけ運動している人には、常識の話ですが、
薬を飲みたくない筆者には、これ幸いの話でもあります。
運動のためにと、ストレッチとゴルフの素振りを始め、薬も服用していくと、みるみる血圧が下がっていきます。
「しめしめ、この調子で運動を続ければ、病院と薬はいらないな」と喜び、薬の服用を中止。
と、薬を飲まなくなって数日後、血圧の数値はウナギのぼりに急上昇。
数日後、慌てて病院へ駆け込むことの繰り返しが続きます。
そんな状況が2.3ヶ月続いたのちの、ある日。
通院を始めてからは治まっていた、寝ているときの心臓バクバク発作が、また起こりました。
ドクターに症状を伝えると、24時間心電計で様子を見ることに決定。
測定し心電計を返した翌日の早朝、自宅に病院から電話で、病院へすぐ来るようにとの連絡。
慌てて、病院へ行って見せられた心電図を見てびっくり仰天!!!
今まで見慣れた心電図とは様子がまるで違い、まるでハリネズミが怒ったときのように、
ハリがびっしりと刻まれています。
だから、すぐ来るように連絡しました
晴天のヘキレキ! なんの自覚症状もなかったのに、なんだこれは!
こうして、24時間心電図のおかげで、心臓バクバクの正体が心房細動であることが判明。
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カテーテルアブレーションはすぐに終わる、しかも安全ですよの一言が決め手
心房細動と分かり、ドクターから説明された治療方針は、
血液サラサラの薬と降圧剤を飲み続け、心筋梗塞や脳梗塞の予防をする。
カテーテルを使った心房細動の治療を受ける。
と、二つの選択肢が示されました。
こうして、紹介状を書いていただき、大学病院へ予約を入れたのが4月中旬のこと。
腕が良いと評判のドクターのため、手術までは3か月先の猶予期間。
家内は何かと心配して、いろいろ調べてあれやこれや言ってきますが
筆者は、なんの不安も心配もなく、いつも通りの生活を送っていました。
いつ終わったの?
そして、むかえた手術の日。
眠っている間に終わってしまい、気づけばベッドの上。
手術前、家内があちこち調べて言っていた「手術が終わってベッドに帰った時、傷口が開かないように、身動きできないのが一番、きついらしいよ」という言葉を実感。
寝返りも打てず、腰が痛いの痛くないの。
これほど、身動きできないのがつらいとは思いませんでした。
とはいえ、手術そのものは、全身麻酔で全く、痛みを感じることはありません。
あとで手術経験者から、
「自分は、部分麻酔でドクターの話し声が丸聞こえで、終わるまで緊張の連続だった」
と、聞かされた時、やっぱり手術は全身麻酔に限ると妙に納得している自分がいました。
カテーテルアブレーションの評判を聞き唖然とする
手術後、順調に回復し、1か月後には、薬を飲む必要もなくなり、大学病院での3ヶ月・半年検診でも、なんの異常もないとドクターからお墨付きがでました。
ただ、血圧の薬だけは、飲み続け、かかりつけ病院で定期的な検診は受けるように、とのアドバイスで、毎月、検診と薬をもらうためにかかりつけ病院へいくことに。
そして、数か月後から、かかりつけのドクターHが言う言葉。
次の検診日。
大学のO先生はやっぱりうまいんだなぁ~!
一回で終わるのは珍しいです
そんな感心する言葉が毎月、繰り返しドクターHから聞かされます。
毎月検診の度に聞かされた筆者は、喜ぶべきか、再発を心配するべきか?
と、だんだん、ハムレットの心境になっていきます。
と心の中で呟きながらも、「再発だけはさせない」と心に喝を入れました。
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次回の検診は3年後 オリンピックのあとの年です
ここまで、手術までのイキサツを書いてきました。
で、2年後検診の当日の大学病院。
予約時間通り心電図を取り、診察まで待つこと2時間強。
ようやく順番が来て、診察室に入った時、主治医のO先生が一言。
と聴診器を取り出し、終わったあと。
そのあとの言葉が面白かった。
にこやかな笑顔のO先生の説明を聞いたのは、時間にして5分かかったかな?
温厚で優しそうなO先生がいつにもましてご機嫌なのは、患者である筆者が元気だったから。
と都合よく解釈して、あしどりも軽く診察室をでました。
そして、清算も終わり、検診の結果次第でと思っていた、次のミッションを成し遂げるため、
決意も新たに、病院を後にしたのでした。
まとめ
心房細動を発症する要因は人によって違いはあるでしょう。
しかし、治療方法はつまるところ、二つの選択肢。
血液サラサラの薬と降圧剤などを服用する治療。
カテーテルアブレーションを受け、患部を抜本的に直す治療。
筆者は、カテーテルアブレーションは再発する可能性が高い治療法
という、事実があることを2年検診前まで全く知りませんでした。
ドクターの話を聞き、調べてみて知った驚いた次第ですが、事前に知らなくてよかったと
思っています。
手術前もインターネットや本で調べることも全くやっていません。
なぜなら、やると決めた以上、「まな板の上の鯉」の心境で、調べてネガティブな内容であれば、自分の心に不安が広がるからです。
信じたら任せる!
カテーテルアブレーションは、痛くもなく、すぐに終わります。
しかも、費用も高額医療申請で思いがけないほど、かかりません。
以前は、手術費を支払ったのち、差額が戻ってくる制度だったため、一次的に高額な手術費を用意する必要がありましたが、現在では、事前に高額医療の申請を行うと、差額分だけで良くなっています。
※ 筆者の場合、100万円強の手術費に対して、9万円ほどの負担でした。
一生の間、薬を飲み続けることを考えたら、再発のリスクがあるにしても、
アブレーションを受けるべきでしょう。
信じる者は救われる!
と悩んでおられる方へエールを送り、終わります。
編集後記
文中の最後に検診結果次第で行う、次のミッションのため、病院を後にした。
と書きましたが、そのミッションについては、次回のブログで紹介したいと思います。
よろしければ次回もご訪問ください。